受賞者インタビュー
2022-2023
王 川 (Wang Chuan)
中国
写真部門 組み写真カテゴリー
優秀賞
ー ニコンフォトコンテストに応募したきっかけは何ですか?
写真愛好家の多くにとって、写真関連のコンテストやニュースをチェックすることは習慣になっています。一方で、過去の受賞作品を研究することで、写真のスキルを継続的に向上させることができます。他方では、業界内の専門的なプラットフォームや団体から認められることは、継続的な創作活動のモチベーションになります。このような肯定的なフィードバックは、独立した写真家にとって特に重要です。
ニコンフォトコンテストが作品を募集していることを知ったとき、私は熱意を持って応募することを決意し、コンテストのテーマに沿って慎重に応募作品を選びました。
ー 受賞作品を撮った時のエピソードを教えてください。
受賞したこの写真シリーズは、まさに「家族と愛」をテーマにしています。母が突然他界した後、すべてが変わりました。父は実家で独りになり、私も兄弟も別の街に根を下ろしていました。人生の劇的な変化に父がどう対処しているのか、空っぽの家に一人でいる父のことをことあるごとに考え、心配していました。私は父ともっと一緒に過ごし、私が最もよく知る写真という手段で、父の今のありのままの生活を捉えたいと思いました。メディアにはフィルム写真を選びました。これらの貴重な瞬間に、より豊かな質感と意味を与えられるからです。フィルム写真は写真の温かみと真実らしさを保ちながら、思い出を形に残す手段でもあり、思い出をより鮮明で記憶に残るものにしてくれるのです。
ー 最近の活動について教えてください。受賞後、ご自身のキャリアなどに変化はありましたか。
私は常に撮影と学習を続けることで前進しています。現在は、故郷の様子を背景に家族や父親にフォーカスを当てフィルム撮影するという作品を制作しながら、徐々に自らの写真のテーマを形成しようとしています。学習の面では、写真集を研究し、先駆的な写真家の創造哲学や姿勢など、刺激的なコンテンツを抽出したり、作品を整理することに時間を割いています。整理されていない写真は存在しないのと同じなので、これは非常に重要です。この賞により、他の写真家との縁もできて、上海のニコン旗艦店に招待されてオフラインの写真共有イベントに参加するなどの機会につながりました。この賞は私に自信を与え、自分の創造的なビジョンを追求し続ける決意を与えてくれました。
ー あなたにとって「写真を撮る/動画を撮る」とはどういう意味を持っていますか。
私にとって、写真は世界とコミュニケーションをとる手段であり、日常生活に編み込まれた習慣になっています。私が写真を見つけたのではなく、写真が私を選んだのだと常に信じてきました。その結果、私は撮影中いつもリラックスして楽しい気分になります。写真を通じて、私は自分を表現し、自分の周りの世界を再発見し、すべてのものと再びつながります。写真は私にとって生涯の追求であり、そのことをとても幸運に思います。
ー ニコンフィルム&フォトコンテストに応募を考えている方にメッセージをお願いします。
自分が正しいと思うことを勇気を持って実行してください。たとえ失敗に直面したとしても、努力は知恵のひとつです。それもまた特別な収穫です。学びと創造を続け、やがて素晴らしいことが起こると信じてください。もしかしたら、あなたは次の幸運な人になるかもしれません。