古祠之殇
刘奕
中国
この組み写真『古祠の殤』を通して私が最も伝えたいのは、失われゆく古い建築に対する哀悼の意です。朱家祠堂というこの建物は、湖南省邵陽市板橋郷にあり、清朝期の道光〜咸豊年間頃に建てられたものです。はじめて撮影に訪れたのは2003年、当時はまだほぼ完全なかたちで建築が残されており、多くの人がこの祠堂に見にやってきていたのを覚えています。しかし、時が経つほどに祠堂は荒廃がすすみ、撮影に訪れるたびに私の気持ちは重く沈むのでした。今、祠堂の庭は雑草に覆われ、建物は崩れた壁や垣と成りはて、近くの工場はたえずもくもくと黒煙を上げています。この荒れ果てた古い建築、そしてそれをどうすることもできない人々の姿が、私にこの組み写真を撮らせ、社会の共感をえさせようとしたのです。 私は毎年、建築と風景と人物を撮影するためにここを訪れます。近年の何度かの撮影を経て、やっとこの作品ができあがりました。写真はPhotoshopで加工・再構成しています。この建物は朱家祠堂と呼ばれ、湖南省邵陽市板橋郷にあり、清朝期の道光〜咸豊年間頃に建てられたものです。これからもこのようなテーマでさらに撮影をつづけ、作品を通じて古い建築を保護することの重要性を社会に伝えてゆきたいと思います。
※選出された作品及びコメントは作者の見解や意見を表現するものであり、必ずしも主催者の見解や意見を反映するものではありません。
古祠之殇
刘奕
中国
コメント
この組み写真『古祠の殤』を通して私が最も伝えたいのは、失われゆく古い建築に対する哀悼の意です。朱家祠堂というこの建物は、湖南省邵陽市板橋郷にあり、清朝期の道光〜咸豊年間頃に建てられたものです。はじめて撮影に訪れたのは2003年、当時はまだほぼ完全なかたちで建築が残されており、多くの人がこの祠堂に見にやってきていたのを覚えています。しかし、時が経つほどに祠堂は荒廃がすすみ、撮影に訪れるたびに私の気持ちは重く沈むのでした。今、祠堂の庭は雑草に覆われ、建物は崩れた壁や垣と成りはて、近くの工場はたえずもくもくと黒煙を上げています。この荒れ果てた古い建築、そしてそれをどうすることもできない人々の姿が、私にこの組み写真を撮らせ、社会の共感をえさせようとしたのです。
私は毎年、建築と風景と人物を撮影するためにここを訪れます。近年の何度かの撮影を経て、やっとこの作品ができあがりました。写真はPhotoshopで加工・再構成しています。この建物は朱家祠堂と呼ばれ、湖南省邵陽市板橋郷にあり、清朝期の道光〜咸豊年間頃に建てられたものです。これからもこのようなテーマでさらに撮影をつづけ、作品を通じて古い建築を保護することの重要性を社会に伝えてゆきたいと思います。
※選出された作品及びコメントは作者の見解や意見を表現するものであり、必ずしも主催者の見解や意見を反映するものではありません。